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第55回鎌倉薪能(2013)に行きました

ふと思い立って行ってきました。普段から能を見に行っているわけではなく、たぶん能自体を見るのが生まれて2回目。鎌倉薪能は初めてです。チケット購入は電話予約のみで販売開始から50分電話をかけ続けてやっと取りました。

演目は以下の通り。

・金春流 素謡 翁
・金春流 仕舞 松風、野守
・和泉流 狂言 蝸牛
・金春流 能 高砂

場所は鎌倉宮の境内です。受付を入るとサンドイッチやお弁当を売っていましたので、サンドイッチと大船軒の「鰺の押し寿司」を買って中へ。「鉢の木」のお弁当というのもありました。

中に入るとちょうど開演前の解説をやっているところで、もうちょっと早く来て最初から聞ければ良かったかなと思いました。

17時5分に開演。観光協会の挨拶のあと、神事開始の太鼓が打ち鳴らされ、お祓いや祝詞奏上、玉串奉奠などの神事がしばらく続きます。観客も頭を下げてお祓いを受け、玉串奉奠の時には二礼二拍手一礼をしました。

その後、僧兵による法螺三景というのがあって、高らかな法螺貝の音とともに能が開始されるということで期待したのですが、「ブオーッ!」というより「プフォー…」という感じでちと気が抜けて場内苦笑いでした。もうちょっと上手な人はいなかったのか、あるいは練習で上手にならないものなのか。

ちなみに「僧兵」は能が行われている間、「この先何人たりとも通さぬ」と会場を守っているのだそうで、そこはかっこいい役割です。

その後、かがり火に火が入れられて、いい雰囲気になってきました。もっとも、火の明かりだけで行われるわけではなく、舞台にはライトが当たっていますし、周辺の大きな木や奥の本堂にライトをあてて演出していました。

冒頭の挨拶の方の言葉どおり、月の明かり、虫の声、そよぐ風の中で日本の伝統文化を堪能いたしました。音に集中するせいか普段は気にしないと思われる上空を通過する飛行機の音や、前の通りのバスや車の音、近所の子供の声なども聞こえましたけれど。

事前にチケットと一緒に送られてきたパンフレットで多少の予習はできていたのですが、やはり何を謡っているのかはよくわかりませんでした。ただ、大勢の声と笛、太鼓の音の世界に入り込むだけでちょっと心地良いものでした。

人間国宝の野村万作が太郎冠者を演じた狂言「蝸牛」は言葉もわかりやすくて、実際におかしくて笑うことができました。

8時過ぎまであっという間に終わってしまいました。いい夜でした。

能舞台脇のかがり火
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